リモージュの戦い
バイヨンヌの戦い

ゲーム中の文字が小さくて読めない人のために
ジル・ド・レにとって世の全ては、己の利益のために利用すべき「道具」だった。
ブルターニュ地方の貴族に生まれた彼が、フランス軍の将軍となったのも、戦乱の世で身を立てるには、その方が都合がよいと考えたからである。
そのジルは、あるとき、ラ・イールという男を知る。
ラ・イールは、優れた武力と軍才を誇りながら、感情のままに動く単純さを持っていた。
利用しやすそうな男だ・・・そう考えたジルは、ラ・イールと行動をともにする。
ラ・イールがその武勇で上げる戦功を、自分の手柄としていく目論見だった。

だが、ラ・イールは、ジルの想像を超えて愚直だった。
戦功のための根回しを万端整えた戦場で待つも、ラ・イールは一向に姿を現さない。

そのとき、当のラ・イールの姿はオーベルニュ地方のリモージュにあった。
イングランド軍に囲まれたリモージュの住民の嘆願を聞き入れて、戦っていたのである。
戦功を上げても、大局から見て無価値な戦・・・何の利にもならぬ。
不満を胸に、早々に戦闘を終わらせると、ジルはようやくラ・イールを連れ戻した。

その後、ジル・ド・レは、再び画策する。
ガスコーニュで戦うフランス軍にラ・イールを売り込み、自分ともども、重要な作戦に加われるよう、根回しを行なった。

そして、バイヨンヌを攻める戦いが始まった。
あとは、ラ・イールが武勲を立てれば、ジルの苦労は報われる・・・はずだった。
が、ここでもラ・イールは、ジルが予想しなかった行動を取る。
役目を放棄し、おとりになっている友軍の救出に向かったのだ。
勝利は得たものの、面目と計画をつぶされたジルは、ラ・イールに激しい怒りを向けた。
詰め寄るジルだったが、ラ・イールは、己の心にかなった戦いを喜んでいた。
そこには一切の邪心がなかった。
いわば子供のような純粋さで、ラ・イールは、ただただ戦勝を祝っていた。
爽やかなまでに純粋な姿に呆れながら、ジルは、胸に不思議な感情を覚えていた・・・
-おわり-

ゲーム中の文章より
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